都道府県別人口2位の神奈川県。名門ゴルフ場やリゾートゴルフ場を多数抱えて、女子プロゴルファーも多数輩出。現役にもレジェンドにも飛ばしのDNAが感じられます。そんな神奈川県からはどんな女子プロゴルファーが羽ばたいたのか興味がありますね。
ここでは、神奈川県出身の女子プロゴルファーを、現役と新人、レジェンドに分けて紹介します。
現役女子プロゴルファー
2023年ドライビングディスタンストップ10に8位原英莉花、9位川岸史果、10位佐藤心結の3選手が入っています。レジェンドでは福嶋晃子が2011年の「ドライビング女王コンテスト」290.8ヤードのビッグドライブで優勝。飛ばし屋の名を欲しいままにしました。
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神奈川の顔ともいえる原 英莉花と川岸 史果
原 英莉花
1999年2月生まれ神奈川県横浜市出身。早生まれの黄金世代です。2017年のプロテストには不合格、2018年のプロテストで合格を果たした90期生になります。尾崎将司門下生としても有名ですね。
ステップ・アップ・ツアー2戦2勝と勝率100%
ツアー参戦は2018年より。プロテスト不合格後、2017年のQTを117位で通過して出場したステップ・アップ・ツアー開幕戦「ラシンク・ニンジニア/RKBレディース」でプロ初優勝。2回目の出場となった「日医工女子オープン」でも優勝をしており、ステップ・アップ・ツアー2戦2勝と勝率100%を記録しました。
ルーキーイヤーにシード権獲得
レギュラーツアーへは、主催者推薦やステップ・アップ・ツアー優勝で出場資格を勝ち取った試合に積極的に参戦。1stリランキングまでに8試合に出場して28位まで上昇、以降の出場権を手に入れると賞金¥29,379,165を獲得、ランキング38位で見事シード権を獲得しました。2018年は年末の新人戦 「加賀電子カップ」でも優勝しています。
日本女子オープン2勝メジャー3勝
レギュラーツアー初優勝は翌2019年の「リゾートトラスト レディス」でした。そして2020年の「日本女子オープン」でメジャー初優勝を挙げると、最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」でメジャー2勝目を飾ってトッププロの仲間入りを果たしました。
2023年は腰痛ヘルニアに悩まされますが、手術を決行。復帰後の「日本女子オープン」でメジャー3勝目を挙げるとアメリカツアー挑戦のためUSLPGAのQTに当たるQスクールを受験します。
アメリカ挑戦はスコア誤記の失格で持ち越し
Qスクールへは3ステージあるうちのステージ2から参戦。ここをクリアーすればステージ3で最終戦のQシリーズに出場できて、45位タイまでに入れば翌シーズンのUSLPGAツアーライセンスを獲得できます。
4日間72ホールストロークプレーのステージ2。3日目終わって合格圏につけていたのですが、スコア誤記の違反で失格に終わりました。2024年シーズン再挑戦するのか注目です。
Qスクールに関してはこちらで詳しく説明しています。
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川岸 史果
両親共プロゴルファーのサラブレッド
1994年10月生まれ神奈川県出身。2016年のプロテストに4回目で合格した88期生です。父親はプロゴルファーの川岸 良兼、母親もプロゴルファーの喜多 麻子というサラブレッド。2023年はメルセデスランキング8位で2年連続シード権を保持していますが、決して順調な道のりではありませんでした。
2017年初優勝とシード権獲得
ツアー参戦は2015年から。2015,16年は数試合の出場でしたが、2017年はQTランキング26位になり、31試合に出場、「マンシングウェアレディース東海クラシック」で初優勝を飾りました。トップ10には13回入り5位、平均ストロークは71.3502で11位、年間獲得賞金額は¥82,150,534で7位に入りシード権も獲得。順風満帆と思われたのですが・・・。
突然のドライバーの不調でシード陥落
シード選手として臨んだ2018年シーズン。突然ドライバーの不調に襲われ中盤以降は予選落ちが続き、平均ストロークは73.3102で71位まで後退。シード権を失うと、2019年5試合の出場で平均ストローク77.3まで下がってしまいました。
2022年シード復帰2023年2回目の優勝
QTランキング12位からの参戦となった2020-21年シーズンは、徐々に復調を見せ平均ストロークは73.7045まで回復。そして2022年はQTランキング3位での参戦で平均ストロークは72.0362で46位、メルセデスランキング45位でシード権を獲得。2023年シーズン「リシャール・ミル ヨネックスレディス2023」で2勝目を挙げました。
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期待の若手 2020/21度年以降プロテスト合格者
2020年度こそ合格者はゼロでしたが、2021年度以降は3年連続複数人の合格者を出しています。
2021年度合格94期生は佐藤 心結(みゆ) 村上 瑞希(みずき) の2名
佐藤 心結 (さとう みゆ)
2003年7月生まれ神奈川県小田原市出身。2021年度のプロテストに一発合格してその年のQTは11位で通過。2022年シーズンは開幕戦から出場して、1stリランキング10位、2ndリランキング2位と順位を上げ、最終的にはメルセデスランキング29位でシード権を獲得しました。
プロ初試合は2022年でしたが、その1年前2021年10月に行われた「スタンレーレディスゴルフトーナメント」ではアマチュアとして出場。渋野日向子、木村彩子、ペ ソンウとの4選手によるプレーオフまで駒を進めました。最後は渋野日向子に屈しましたが、その飛距離と正確なアイアンショットは佐藤心結の難しい名前と共に、大いに注目を集めました。
シード選手として参戦した2023年シーズンはメルセデスランキング39位に後退したものの、最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」にも出場。2024年シーズンは初優勝が待たれます。
村上 瑞希 (むらかみ みずき)
2001年5月生まれ神奈川県秦野市出身。3回目のプロテストに合格した94期生です。ルーキーイヤーの2022年シーズンはQTランキング182位で参戦。ステップ・アップ・ツアーが主戦場でした。そのステップ・アップ・ツアーには14試合に出場していますが、途中骨折などもあり予選落ちが11試合と結果を残せませんでした。
そしてその年のQTも203位に終わり2023年シーズンもステップ・アップ・ツアーを主戦場に参戦するも、9試合の出場で賞金ランキングは130位と下位に沈みました。
QTランキング245位で臨む2024年シーズンは何とか浮上の年にしたいものです。
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2022年度合格95期生は鶴瀬 華月 森 彩乃 高橋 しずくの3名
鶴瀬 華月 (つるせ かげつ)
2002年10月生まれ神奈川県横浜市出身。強豪東北高等学校の出身です。2023年シーズンはQTランキング13位でレギュラーツアーに参戦、33試合に出場していますが、「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」での8位タイが最上位、メルセデスランキングは83位に終わりシード権獲得とはいきませでした。
2023年のQTは受験せずに同時期に行われた台湾ツアーのQTを受験。準シード権を獲得しましたが、日本ツアーでのQTランキングはありません。どんなスケジュールを立てるのか気になりますね。
森 彩乃 (もり あやの)
2000年11月生まれ神奈川県出身。法政大学を卒業したため同期より3年遅れたプロテストに一発合格を果たしました。2023年シーズンはQTランキング44位で参戦して、レギュラーツアー13試合、ステップ・アップ・ツアー12試合に出場しましたが、メルセデスポイントの獲得はなし、ステップ賞金¥1,361,000でランキングは88位でした。
2024年はQTランキング46位での参戦予定。武器だという240ヤードのドライバーショットで活路を開いてほしいものです。
高橋 しずく (たかはし しずく)
2000年9月生まれ神奈川県座間市出身。過去3回は最終プロテストに進むこともできませんでしたが、初めての最終戦進出でそのまま合格を勝ち取りました。
2023年はQTランキング91位からの参戦で、レギュラーツアー3試合、ステップ・アップ・ツアー15試合に出場してメルセデスポイントの獲得はなし、ステップ賞金¥1,385,800でランキングは85位でした。
2024年シーズンはQTランキング141位での参戦予定。一発逆転を狙います。
2023年度合格96期生は髙木 優奈 本 明夏の2名
髙木 優奈(たかぎ ゆうな)
1998年5月生まれ神奈川県小田原市出身。いわゆる黄金世代です。まだプロテストに受からなくてもQT受験ができた時代、2019年はQTランキング90位でレギュラーツアー3試合とステップ・アップ・ツアー20試合に出場。ステップ・アップ・ツアー「ANA PRINCESS CUP」では優勝を飾っています。
2020-21年シーズンはQTランキング43位で参戦。レギュラーツアー45試合に出場しましたが、メルセデスランキング57位、賞金ランキング60位で翌シーズン前半戦の出場資格は得られませんでした。
2022年と2023年シーズンはQT受験資格がなくツアーへの参戦はなし。今回6回目の受験でプロテスト合格を果たして、2024年シーズンはQTランキング14位で参戦。シード権獲得とレギュラーツアー初優勝を目指します。
本 明夏(もと あすか)
2001年4月うまれ神奈川県横浜市出身。2022年1次テスト不合格から2023年は5回目の挑戦で合格しました。2024年シーズンはQTランキング94位での参戦になります。当面はステップ・アップ・ツアーが主戦場になりそうです。
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現役中堅ベテラン選手
今季現役としてレギュラーツアーやステップ・アップ・ツアーに参戦予定の選手です。木戸 愛と鶴岡 果恋は前半戦出場権を、佐藤 靖子は限定的な出場権を手に入れました。
名前 | 生年月 | 出身地 | プロ合格 | 2024出場資格 | 勝利 | 生涯獲得金額 |
木戸 愛 | 1989年12月 | 横須賀市 | 2008年 | QT6位 | S1,R1 | ¥278,055,525 |
鶴岡 果恋 | 1999年8月 | 横浜市 | 2018年 | QT11位 | – | ¥60,577,445 |
佐藤 靖子 | 1978年11月 | 相模原市 | 1999年 | QT44位 | S1 | ¥132,792,100 |
林 菜乃子 | 1997年5月 | 神奈川県 | 2018年 | QT58位 | S1 | ¥67,184,221 |
下川 めぐみ | 1983年5月 | 神奈川県 | 2007年 | QT75位 | S1 | ¥158,732,998 |
吉田 弓美子 | 1987年4月 | 相模原市 | 2009年 | QT84位 | R7 | ¥418,123,046 |
安田 彩乃 | 1995年6月 | 茅ヶ崎市 | 2016年 | QT85位 | S1 | ¥64,926,694 |
西山 ゆかり | 1982年6月 | 藤沢市 | 2008年 | QT142位 | S2,R2 | ¥210,712,082 |
辻 梨恵 | 1994年1月 | 南足柄市 | 2015年 | QT148位 | – | ¥141,826,240 |
斉藤 愛璃 | 1989年12月 | 厚木市 | 2011年 | QT204位 | R1 | ¥61,352,153 |
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レジェンド 福嶋 晃子
レジェンドでは飛ばし屋としてJLPGAに君臨、アメリカツアーでも活躍した福嶋 晃子を紹介します。
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福嶋 晃子(ふくしま あきこ)
希代の飛ばし屋
1973年6月生まれ神奈川県横浜市出身。1992年プロテスト合格の64期生です。JLPGA歴代パワーヒッターの中でも希代の飛ばし屋。2011年「マンシングウェアレディース東海クラシック」恒例の「ドライビング女王コンテスト」では、 290.8ヤードのビッグドライブで当時売り出し中の穴井詩に約5ヤードの差をつけて優勝しています。
アメリカツアーにも参戦
飛距離だけではなく、1996,97,2008年には平均パット数でも1位を獲得。剛柔併せ持ったプレーヤーでした。1996,97年には2年連続の賞金女王を獲得。JLPGA通算勝利は24回を数えます。1998年からはアメリカツアーに参戦して2勝を挙げています。
2019年からはレジェンズツアーにも参戦して、こちらでも1勝を挙げています。まだまだ活躍が期待できそうですね。
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