いよいよ月例会に初出場。練習はしっかり積んできたしスコアには自信があるとは言え、初めての競技ゴルフとなるとルールのことや競技の進行具合からマナーのことまでやはり心配です。月例競技に初めて出るゴルファーに最低限知っていて欲しい、ルールや手順、マナーを解説します。
月例会競技開始前
当日ゴルフ場に到着したらいつものとおりにチェックインを済ませましょう。月例競技の出場者だと言うことで、いつもと違う競技用のスコアカードや組分けとスタート時間を記載したスタート表が渡されます。
スコアカードとマーカー
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スコアカード
競技用のスコアカードには自分の名前とハンディキャップインデックス(又はハンディキャップ)が記載されていて、スコア記入欄は1名分しかありません。競技終了後自分のスコアとして提出するのですが、スコアの記入者は自分ではありません。同伴競技者の1人がマーカーとして指名され、マーカーに記入してもらいます。
自分も同伴競技者のマーカーに指名され、その選手の名前の入ったスコアカードに記入します。競技開始前に自分のスコアカードはマーカーに渡し、自分のマークする同伴競技者のスコアカードを受け取ります。スコアを間違わないよう、ホール毎にスコアを聞いて確認しながら記入するのが一般的です。
マーカー
競技者のマーカーに指名されると、その競技者のスコアをスコアカードに記載して、そのスコアが正しいことを証明する責任を負います。マーカーの指名は一般的にスタート表に記載された順に行われ、1番スタートが2番スタートの、2番スタートが3番スタートのマーカーになって、4番スタートが1番スタートのマーカーになります。
スタート表
スタート時間は競技の予約時に分かりますね。しかし、組み合わせは当日までわからないのが一般的です。同伴競技者やスタート時間をまとめた用紙がスタート表。渡されたスタート表を見てスタート時間を再確認するのと同時に、組み合わせを見て自分の名前の書かれている位置を確認します。
仲間内のラウンドではくじ引きやじゃん拳でスタート順を決るのが一般的。月例競技ではスタートホールの打つ順番は決まっていて、スタート表に記載された順に打っていきます。
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ローカルルール
ローカルルールは別紙に記載されることもありますが、スタート表の空きスペースや裏面を使って記載するケースもあるので、注意して確認しておきましょう。6インチプレース可や特定ホールの修理地扱いなど、有用な情報が記載されている可能性があります。
スタートホールでのセレモニー
基本的に月例競技はスタート前のセレモニーがあります。委員会立ち会いのもと組ごとに集まって、ローカルルールやハンディキャップの確認とマーカーの割り振りなどが行われます。受付でもらったスコアカードをマーカーに渡すのもこのタイミングです。受付ではなく、この時点で初めてスコアカードを渡すゴルフ場もあります。
競技が始まってから
いよいよ競技開始。いつもどおりにプレーすれば良いのですが、若干ルールは厳しくなります。
ティーイングエリア
ティーショットは決められた順番どおりに、挨拶をして打ちましょう。OBやロストボールの可能性があるときは暫定球を打ちます。月例競技ではOBやロストボールは打ち直しです。前進4打の前進ティーは使えません。
暫定球宣言
OBやロストボールのとき、打ち直しに戻る手間を省くために打っておくのが暫定球です。暫定球を打つときは「暫定球を打つ」ことを声に出して宣言する必要があります。単に「もう1球打つ」や黙って打つと、罰あり救済の「ストロークと距離の救済」を採用したことになり、打ち直したボールが1罰打で正球となるのです。もし、最初のボールが見つかっても、OBでなかったとしても、最初のボールでプレーはできません。
暫定球宣言をして打ったボールは暫定球と認められ、最初のボールが見つかれば罰なしに最初のボールでプレーができます。暫定球が最初のボールの手前に落ちたときは、最初のボールの位置を越えるまで何度でも打つことができます。
前進ティーからの前進4打が使えない理由
前進4打のゴルフ場のルールはもともとゴルフ全盛時代に、ホール毎のプレーの流れをスムーズにするため作られました。プレーファーストの観点からは良いのですが、OB地点よりずいぶん前方からプレーを再開するため、ゴルフの大前提である「連続性」が守られていません。
ルールブックでは、OBに入った近くからの前進4打はローカルルールでの採用を認めていますが、前進ティーを使った前進4打は認めることはできないのです。
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ジェネラルエリア
罰なし救済
ジェネラルエリアでは障害物から救済を受ける罰なし救済に注意を払いましょう。仲間内では適当で良くても競技になると正確な処置が求められます。
カート道路からの救済
カート道路上にボールが止まったとき、止まった場所によっては右打ちと左打ちでボールを動かすサイドが違ってきます。これは救済エリアの基点となるニヤレストポイントが、障害を完全に避けて元のボールに一番近い地点を選ばなければいけないからです。
右打ちはカート道路の左に動かすと、カート道路沿いにボールを置けるのに対して、右に動かすとカート道路沿いはスタンスの場所で、ボールは構えたクラブ分遠くになるのです。
動かせないOB杭
ペナルティエリアとの境界を示す杭はコース内にはたくさんあります。これらの杭は距離を示す杭も含めて障害物として扱われ、スイングの邪魔になれば動かしても構いません。
ただし、同じ杭でもOBとの境界を示すOB杭は動かすことはできません。OBの境界はOB杭のコース側を結んだ線になるため、OB杭そのものはコース外にあります。コース外にある物からの救済は受けることができないのです。
アドバイスの禁止
仲間内のラウンドでは何気ない会話でも、競技中の会話はアドバイスになることも。例えばショートホールで使用したクラブを聞く行為や見せる行為などクラブを選択する参考になったり、右を狙った方がいいなどプレー方法に影響を与えたりする言動です。
バンカー
レーキに止まったボール
レーキは動かせる障害物として扱われます。レーキにボールが止まった場合は、先ずレーキを動かします。このときボールが動いても罰はなく、元の場所に戻してプレーすれば問題ありません。ボールが動きそうだからと先にボールを拾い上げれば1罰打です。
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ペナルティエリア
イエローペナルティエリアとレッドペナルティエリア
ペナルティエリアにはイエローとレッドがあり、杭や線の色で識別されます。それぞれ救済方法が違うので、しっかり把握しておきましょう
イエローペナルティエリア
イエローペナルティエリアからの救済は2種類しかありません。
一つは、元の場所から打ち直す「ストロークと距離の救済」。もう一つは、ペナルティエリアをボールが最後に横切った地点とホールを結んだ後方線上にドロップする「後方線上の救済」です。
レッドペナルティエリア
イエローペナルティエリアの2種類の救済に加えて、ボールが最後に横切った地点からホールに近づかない2クラブレングス以内を救済エリアとする「ラテラル救済」が受けられます。
パッティンググリーン
パッティンググリーン上の規制はずいぶん緩和されました。スパイクマークの修理やさしたままでいい旗竿など。さらに、偶然にボールを動かしても動かす原因になっても罰はなく、風の強い日などのストレスも少なくなりましたね。
自然の力で動いたボール
自然の力で動いたボールの処理の方法は、動いたボールがマークされていたかどうかで違ってきます。一度マークしてリプレースしたボールが動いた場合は元の場所にリプレース。プレーヤーがグリーンに上がったばかりでまだマークしていないボールが動いた場合は、止まった場所からのプレーになります。
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アテスト
競技ゴルフでは、ラウンドが終わるとスコア提出のためのアテストを行います。
アテストとは
スコアは競技者本人が記入するのではなく、指名されたマーカーが記載をして本人に返します。そのとき、記入したスコアに間違いがないことを証明する意味でサインをするのですが、これをアテストといい証明の意味があります。
アテストの手順
先ず、自分がマーカーとなった同伴競技者のスコアを、預かっているスコアカードに記載、アテスト欄にサインをして返します。自分のスコアカードも同じようにマーカーから返ってきます。返されたスコアカードは、記載されているホール毎の打数とアテストのサインを確認して、間違いがなければ本人欄にサインをして競技委員会に提出します。
身近になった月例会
ひところの月例会はメンバーシップゴルフ場の会員権を購入しないと参加できませんでした。最近では、メンバー以外に月例会参加者を募集しているゴルフ場も多いようです。加えてパブリックコースでも友の会や同好会を募集して月例会を開催しています。ぐっと身近になった月例会に参加して競技ゴルフを楽しんでみませんか。
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